ごあいさつ

第15回イオン液体討論会 『ごあいさつ』

イオン液体討論会は【イオン液体研究会】の主催する最も大きな年間行事であるとともに、全国からイオン液体を研究対象とする科学者・技術者が最新の研究成果を持ち寄り、議論を深める極めて重要な機会になっています。千葉大学 けやき会館にて開催される第15回イオン液体討論会では、イオン液体という共通言語の下、多岐にわたる分野の科学技術に触れ、刺激を受けることで新たな研究成果が生まれるきっかけを少しでも多く提供したいと考えています。今回の討論会では、そのきっかけとなりうる基調講演 1件、招待講演 2件を企画しました。基調講演は第7期代表世話人の大野弘幸 先生(東京農工大学)に依頼いたしました。大野先生は日本を代表するイオン液体分野の研究者の一人であるとともに、教育者として多くの博士人材の育成にも貢献しておられ、これまでのご研究の紹介だけにとどまらず、これからのイオン液体研究が目指すべき道や人材育成の指針となる示唆に富んだお話を伺えると期待しています。招待講演は、DNAをはじめとした構造規則性を有する機能性高分子材料の設計・素子化や、有機・無機化学にこだわらない画像形成機能材料の設計とそれらの電気化学反応を利用した反射・発光型ディスプレイの開発など、世界的に評価される業績を多く残されている小林範久 先生(千葉大学)、独創的なアイデアによって、無毒性イオン液体/ゲルの界面を利用したメカノバイオロジカル細胞足場材料や汎用ビニルポリマーと複合化した伸縮性・自己修復性に優れるイオン導電材料などのイオン液体と高分子からなるソフト材料の開発に意欲的に取り組んでいる上木岳士 先生(物質・材料研究機構)に依頼いたしました。

本討論会においても、若手研究者の学術奨励を期した「ポスター賞(最優秀賞および優秀賞)」および「口頭講演賞(Chemical Communications 賞および Green Chemistry 賞)」を設けました。是非とも審査の対象となる若手研究者の皆様には、これらの賞を目指し、講演内容のブラッシュアップを図っていただきたいと強く願っています。若手研究者だけでなく本討論会にご参加される全ての皆様にとって、有意義な時間となるよう準備を進めていますので、第15回イオン液体討論会に参加してイオン液体研究の最前線を知り、更なる一歩を踏み出すきっかけを見つけてみませんか。実行委員一同、皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。

津田 哲哉(千葉大学 大学院工学研究院)
第15回イオン液体討論会 実行委員長

第15回イオン液体討論会 実行委員会

実行委員長津田 哲哉(千葉大学)
実行委員北田 敦(東京大学)
上木 岳士(物質・材料研究機構)
山本 貴之(京都大学)
吉井 一記(産業技術総合研究所)
若手の会
実行委員長山本 貴之(京都大学)
実行委員北田 敦(東京大学)
本林 健太(名古屋工業大学)