イオン液体研究会 CIRCULAR

Topics

2026.09.30 circular No.27
水系の制約を超える液液界面電気化学反応:イオン液体/油界面における卑金属析出

京都大学 大学院工学研究科 化学理工学専攻
西 直哉

1. はじめに

私はこれまで、イオン液体/水界面(IL/W界面)における電気化学の研究を進めてきた。その研究上の要請から、極めて高い疎水性を示すイオン液体(“超”疎水性 IL)の開発にも取り組んできた[1–4]。カチオン・アニオンともにバルキーな構造を導入し、室温で液体ならラッキー、そうでなくても、融点より高温でIL/W界面の電気化学実験をする。10年以上前の当時は、ILイオンは小さいほど正義、という風潮があり(あった気がするだけ?)、学会でバルキーイオンからなる“超”疎水性 IL を発表すると、「それってイオン液体と言えるのですか?」という質問を受けたりもした。そんな筆者だが、近年はこれまでとは対照的に、バルキーとは対極の小さいイオンのILを求めるようにもなった(まだバルキーイオンのほうの研究もしてますが)。その理由は、イオン液体/油界面(IL/O界面)の電気化学研究を始めたからである。IL/W界面の電気化学において、バルキーイオンからなる疎水性のILが求められるのと同様の論理により、IL/O界面の電気化学では、小サイズイオンからなる疎油性(≒親水性)のILが求められる。現在、IL/O 界面を電気化学反応場として利用した卑金属の還元析出に関する研究を進めており、本稿ではその概要について述べる。

2. 液液界面における金属析出と電荷移動

まず、液液界面における金属析出研究の歴史と背景について簡潔に述べる。液液界面の代表例として真っ先に挙げられるであろう油水界面を利用して、金属を還元析出させることが可能である。具体的には、水相に金属イオンを、油相に還元剤をそれぞれ溶解させることで、条件が適切であれば、油水界面において金属の還元析出反応が進行する。これ自体は決して新しい発想ではなく、古くはFaradayによる研究[5]に端を発し、より現代的な例としてはBrust-Schiffrin反応[6–8]が、液液界面における金属ナノ粒子析出としてよく知られている。油水界面における金属析出反応は、これまでにAu、Pt、Pd、Ag、Cuといった貴金属について報告されている。
我々は、油水界面における金属析出反応をIL/W 界面へ拡張し、その特性を詳細に検討してきた。油水界面の場合と大きく異なる点は、IL/W 界面において金属析出を行うと、金属ナノ粒子ではなく金属ナノファイバーが自発的に形成されることである。この特異な形態形成に着目し、その発現機構に関する研究を継続してきた(詳細は解説記事[9,10]を参照されたい)。
油水界面および IL/W 界面における金属析出反応は、いずれの場合も析出可能な金属が貴金属に限られる。すなわち、Au、Pt、Pd、Ag、Cu については析出が可能である一方、それらより卑な金属を析出させることはできない。その要因は水の存在である(図1の H2O)。卑金属イオン(図1において H2O より負電位側に位置する)を還元しようとしても、目的とする金属イオンの還元よりも水の還元反応が進行し、金属析出に到達しない。この問題を解決するため、我々は液液二相系から水そのものを排除するという方針を採用した。すなわち、親水性ILとO相から構成される非水系液液二相界面を新たな反応場として利用することを試みた。卑金属析出に向けた前提として、IL/O 界面において電気化学測定を実施するための基盤整備を行い、その界面電気化学的特性を検討した。


図1. 標準酸化還元電位の電位ダイアグラム(25℃)。電位軸の上側にはMn+ + ne− = M(水系、金属イオンはアコ錯体)もしくは2H+ + 2e− =H2(水系、図中で「H2O」と表記)の標準酸化還元電位[11]を示している。電位軸の下側には、疎水性還元剤(溶媒はAcCN、ただしCcはDME)の標準酸化還元電位[12,13]を示している(LiNaph: lithium naphthalenide、 DIBAL: diisobutylaluminium hydride、 DMCc: decamethylcobaltocene、 Cc: cobaltocene、 DMFc: decamethylferrocene、 Fc: ferrocene)。ある元素Xの金属イオンを還元させたければ、それよりも負側に標準酸化還元電位を持つ還元剤で還元させればよい。ただし、これらの電位は、半定量的な尺度でしかない。電位のNHE基準はもともとは水系であり、非水系(有機溶媒やIL)における電位を水系のNHE基準の電位へ変換する際には常に不確かさが伴う。たとえ同じ水系であったとしても、アコ錯体と塩化物錯体の還元析出の電位は、もちろん同じではない(水の還元もpH依存)。また、DIBALは自身の分解を伴う還元剤なので、標準酸化還元電位の測定は困難と予想され報告例も見当たらないが、Alを還元できている[14]ので、Alよりも負電位側に「?」付きで図示した。



次に、本稿の主題である電子移動を考える。液液界面の電荷移動のなかでは電子移動は少数派であるが、金属を還元析出させる反応はこの電子移動によって進む。電子移動を起こすには、界面を挟む二つの液相の一方へ酸化体を、他方へ還元体を意図的に配置しなければならない。それに対しイオン移動は、液液界面の電気化学ではそもそも二液相を電解質溶液として測定する以上、両液相にイオンが存在するため、界面電位差をかけてやりさえすれば、必然的に起こり得る。この意味で、液液界面での電子移動は条件を整えて「仕掛ける」反応である。金属析出を狙う場合には、一方の相に金属イオン、他方の相に還元剤を溶かす。たとえば油水界面では、水相に金属イオン、油相に疎水性還元剤を溶解する構成が典型的であるが、疎水性金属錯体を油相へ、親水性還元剤を水相へ入れる逆配置の場合もある。
ここからIL/O界面へ話を移す。IL/W界面では疎水性の高いILが広い電位窓を与えるが、O相を相手にする場合には要求が反転し、IL側の構成イオンが親水的であるほどO相へ移動しにくいため熱力学的に有利になる。ただし、ILには少なくともカチオンかアニオンのどちらかに有機イオンを含むので、例えば無機塩のNaClほど極端な親水性の塩を用いることはできない。この制約の中、種々検討した結果、行きついたのが1-(3-hydroxypropyl)-3-methylimidazolium chloride(C3OHmimCl)である[15]。このILは融点が低く、室温で液体として扱える(ときに固化するため、室温では過冷却状態にあるとみられる)。カチオン末端のOH基が親水性の向上に寄与している(後で述べるが、このOH基は、強い還元環境が必要な場合には問題となる)。さらに、アニオンがCl−であることには、ILの親水性向上のほかにも利点がある。Cl−系ILは、多くの金属塩化物をクロロ錯体MClx+(n−x)として高濃度に溶解できるため、金属析出反応の媒体として都合がよい。C3OHmimClを用いることで、実際にIL/O界面の電気化学測定が可能であることを確認した[15]。比較対象として、他の(もっと有名な)親水性IL であるethylammonium nitrate(EAN)も検討した[16]。EANは我々の研究以前にIL/O界面の電気化学を扱った唯一の先行研究[17]で用いられた親水性ILで、親水性自体はC3OHmimClに匹敵する。しかし、プロトン性のEAカチオンが還元に弱く、さらに、酸化能を持つNO3−アニオンがIL/O界面で酸化反応を起こすことが判明した[15]ため、本研究の目的の金属還元という用途には不向きであった。一方で酸化反応には適しているため、非水液液界面での酸化反応場として別途検討を進めている。

3. IL/O界面における金属析出
3.1. Au析出[15]

IL/O界面を電気化学的に扱えることが確認できたため、研究目的である金属還元析出に進んだ。最初の対象にはAuを選んだ。Auは目標元素である卑金属ではないものの、図1に示すように熱力学的に最も析出が容易な金属であり、IL/W界面での析出経験もあった[18–21]ことから、方法の成立性を確かめるうえでの最初の試みの対象とした。IL相のC3OHmimClにはAuCl3を加えてAuCl4−として溶解させ、O相のジクロロメタンには比較的穏和な還元剤であるDMFcを溶かした(図1のAuとDMFcの電位関係を参照)。二液を接触させて静置すると、液液界面に黒色の固体が現れた。SEM/EDXおよびXRDによる解析から、この析出物が金属Auであることを確認した。すなわち、非水のIL/O界面で金属還元析出が実際に進行したことになる。図2右のSEM像から、得られたAuは一次元的なナノ構造を形成していることがわかる。ただし、IL/W界面で得られたナノ構造ほど強い異方性は示さなかった。その理由として、二相の粘度差がIL-W系ほど大きくないこと、かつ、IL構成イオンの金属表面に対する“キャッピング能”が異なることなどが考えられる。
析出反応機構を確かめるため、電気化学測定を行った。詳細は原著論文[15]および解説記事[10]を参照されたい。O相のDMFcからIL相のAuCl4−へ電子が移動してAuCl4−がAuに還元される電子移動(図2左)を捉えることができた。これとは別に、AuCl4−がIL相からO相へ移動するイオン移動も観測された。析出実験では、電子移動により生じる電荷不均衡が、イオン移動により解消されるように反応が進行する。この場合のように、金属前駆体イオンそれ自身が電荷補償のイオン移動を担う系を、「自己電荷補償型」、と呼ぶことにする。さらに、電子移動によってO相で生成するDMFc+がIL相へ移るイオン移動も確認した。このDMFc+のイオン移動も電子移動に伴う電荷不均衡の補償をすることができる。こちらは、「還元剤電荷補償型」、と呼ぶことにする。詳細な解析については原著論文[15]を参照されたい。



図2. IL/O界面におけるAu還元[15]の反応模式図(左)と得られたAuナノ構造のSEM画像(右、スケールは500 nm)。

3.2. 析出[22]
Auを用いてIL/O界面での金属還元析出が成立することを確かめた後、いよいよ卑金属へと進んだ。最初にZnを選んだ。卑金属の中では標準酸化還元電位が極端に低すぎず、しかも油水界面では還元析出を試みても成功しなかった、と報告されている[23]ためである。このZnをIL/O界面で析出できれば、水を排した液液界面という反応場の有効性を明確に示せる、と考えた。IL相のC3OHmimClにはZnCl2を加え、溶存種をZnCl42−とした。還元剤にはDMFcより強いDIBALを用い、そのトルエン溶液をO相とした(図1のZnとDIBALの電位関係を参照)。二液を接触させると界面から気泡が生じ、ガス検知管によってそれがH2であることを確認した。同時に界面には濃灰色の析出物が生成した。SEM/EDXおよびXRDの結果、この固体は金属Znであることがわかった(図3)。したがって、油水界面で不可能だったZnの還元析出が、水を含まないIL/O界面で実現できた。電気化学測定により、ZnCl42−よりCl−の方がIL相からO相へ熱力学的に移動しやすいことがわかった。主としてCl−のイオン移動が電荷補償を担っている、「ILイオン電荷補償型」である(細かいことを言うとDIBAL酸化後の生成カチオンによる促進イオン移動)。ただし、ZnCl42−の一部がO相へ移動することも確認しており、「自己電荷補償型」の過程も無視できない。詳細は原著論文[22]に譲る。



図3. IL/O界面におけるDIBAL(ここではiBu2AlHと略記している)によるZn還元[22]の反応模式図(左)と得られたZnナノ構造のSEM画像(右、スケールは1000 nm)。

3.3 Al析出(第一世代)[14]
Znの次に、さらに熱力学的に還元の困難なAlに進んだ(図1参照)。ILには同じくC3OHmimClを用い、ALCL3を高濃度に溶解させた。O相のトルエンには還元剤としてDIBALを溶かした(図1参照)。窒素雰囲気下で両液を接触させ、75 ℃で24時間反応させると、界面には直ちに気泡と灰色の析出物が現れた。SEM観察では析出物は典型的な大きさ約1 µmの枝分かれした構造を示し、EDXおよびXRD測定から金属Alであることが確認された。
では、液液界面ではどのようにAlが生成するのだろうか。図4左に明らかになった反応機構を示す。IL中には複数種のクロロアルミネートイオンが存在するが、ALCL3の仕込み濃度から、主なAl前駆体はAl2Cl7⁻であると考えられた。O相のiBu2AlHが酸化されて電子を放出し、その電子が界面を越えてAl2Cl7⁻を還元することで金属Alが析出し、同時に水素も発生する。すなわち、O相からIL相への電子移動がAl析出を駆動している。電荷補償するイオン移動は何であろうか。反応後のO相を27Al-NMRで分析し、iBu2AlClとiBuAlCl2という生成物を同定した。この結果から、iBu2AlHの酸化によって生じるiBu2Al⁺が、主としてIL側のCl⁻をO相へ引き込んでiBu2AlClを形成することが示された。つまり、電子移動によって生じる電荷の偏りをCl⁻のイオン移動が補償する、「ILイオン電荷補償型」である。

3.4 Al析出(第二世代)[24]
さらに卑な金属の析出や、複数の金属イオンの同時還元による合金析出を見据えて、DIBALよりもさらに強力な還元剤を導入することを目指した。還元剤には、非常に強い還元力をもつLiNaphを用いた(図1)。ただし、強力な還元剤は金属イオンだけでなくILイオンを分解する恐れがある。そこでILカチオンには、還元に対して安定な1-ブチル-1-メチルピロリジニウム(C4mpyr⁺)を採用した。ALCL3とC4mpyrClからなるILにはAlCl4⁻やAl2Cl7⁻がAl前駆体として存在し、O相のトルエンにはLiNaphを溶解した。70 ℃、Ar雰囲気下で両相を接触させると、わずか30秒ほどで界面に黒色の析出物が現れ、反応の進行とともに析出物がIL相へ沈降した。
得られた析出物をTEMやXRDで解析したところ、金属Alのナノ粒子であることが確認された。一方で数百nmを超えるサイズのAl粒子も存在し、全体として5~300 nmという幅広い粒径分布をもっていた。さらに、Al粒子をアセトニトリルなどに分散すると黄色を呈し、UV–Vis測定で250~500 nmに幅広い消光が観測された。これはAlナノ粒子の局在表面プラズモン共鳴(LSPR)に由来し、異なる粒径のAl粒子のLSPRを重ね合わせた計算によって実験スペクトルを半定量的に再現できた。


図4. IL/O界面における、(左)DIBAL(iBu2AlH)を用いたAlナノ構造[14]、(右)LiNaphを用いたAlナノ粒子[24]、の還元析出。

図4右にこの反応の反応機構を示す。LiNaphのナフタレニドアニオンNaph⁻によるトルエンの呈色は反応とともに消失した。Naph⁻が電子を放出して中性のナフタレンとなり、その電子によってIL側のAl2Cl7⁻やAlCl4⁻が還元される。前述のDIBALでは困難だったAlCl4⁻すらも還元できたことは、LiNaphの強い還元力を示している。さらに7Li NMRから、反応前にはO相に存在したLi⁺が反応後にはIL相へほぼ定量的に移動していることが明らかになった。つまり、電子がO相からIL相へ移動するのと同時にLi⁺も同じ方向へ移動し、両相の電気的中性を維持している。これもDIBALと同じく「還元剤電荷補償型」である。このことは、LiNaphが単なる強力な還元剤ではなく、親水性のLi⁺のIL相への移動を通じて界面反応の電荷補償にも寄与するという二重の役割を示した点で興味深い。水を排除したIL/O界面と、還元耐性の高いIL、強力な還元剤を組み合わせることで、従来型の液液界面では不可能だった卑金属のナノ粒子形成が可能になった。将来的にはMgなど、さらに還元しにくい金属や、複数の卑金属を同時に還元する高エントロピー合金などへ展開できる可能性があり、液液界面を利用したナノ材料合成の対象を大きく広げる研究といえる。


3.5 Ni析出(ただしDES/O界面で)[25]
2022年に周さんが博士課程学生として研究室にやってきた。修士課程では、深共晶溶媒(DES)とOの液液二相系で有機合成を研究していた、という。そこで、DES/O界面での卑金属析出に取り組んでもらった。DESとして、choline chlorideとethylene glycolをモル比1:2で混合した、通称ethalineを用いることにした。ethalineは、C3OHmimClやC4mpyrClの場合と同様に、Cl−が高濃度に存在することにより、金属塩化物を塩化物錯イオンとして高濃度に溶解することができる。炭素数5のcholineカチオンは、炭素数4のtetramethylammoniumカチオンよりも親水性が高く[26]、C3OHmimカチオンと同様に、末端OH基が親水性を高める役割を担っている。ethylene glycolのlogPは−1.36で、こちらも親水性が高い。
このethalineを用いて、DES/O界面で卑金属析出を行った。卑金属には、せっかくなのでこれまでに析出させたことのない金属を、ということで、Niを選び、ethalineにNiCl2を溶解させた。O相のトルエンに溶解する還元剤には、中程度の還元力を持つDMCcを選んだ(図1を参照)。二液を静かに接触させると、数時間のうちに界面に暗灰色の析出物が現れた。SEM観察から、直径約50 nmのNiナノ粒子が界面に沿って二次元的なネットワークを形成し、それらが成長・集合することで連続したナノ薄膜へ変化することが明らかになった(図5右)。AFMで測定した膜厚も50 nmであり、薄膜はナノ粒子一層分の厚さからなる。XRDから析出物が金属Niであることも確認された。
薄膜形成の鍵は、反応速度と液液界面そのものにある。還元剤DMCcの量を増やしていくと、疎な二次元ネットワークの隙間が次第に埋まり、連続した膜へ成長した。一方、界面を攪拌すると膜は断片化し、二液を混合した一相系では薄膜ではなくNiの塊が生成した。またDMCc濃度が高すぎても薄膜は形成されなかった。すなわち、静止した二次元界面でNiの核生成と成長を適切な速度に制御することが、ナノ粒子を横方向に連結して薄膜化するために重要である。
さらに、Niが析出する反応機構を液液界面電気化学とUV–vis吸収分光法によって調べた(図5左)。DES側のNiCl42⁻がDMCcから電子を受け取ってNiへ還元される一方、DMCcはDMCc+へ酸化される。生成したDMCc+のほぼ全量がO相からDES相へ移動していた。つまり、DMCcは還元剤であると同時に、反応後にはカチオンとして相間をイオン移動して電荷を補償する役割も担っている。これも「還元剤電荷補償型」である。
本研究は、水を排除したDES/O界面を「柔らかな二次元テンプレート」として利用することで、基板を使わずに卑金属Niのナノ薄膜を形成できることを示した。従来の水系液液界面では難しかった卑金属へと対象を広げただけでなく、核生成と成長速度を制御すれば、三次元的な凝集体ではなく二次元ナノ薄膜を得られることを実証した点も重要である。この手法はNiに限らず、さまざまな卑金属のナノ薄膜を液液界面で作製するための新しい方法へ発展することが期待される。



図5. DES/O界面におけるNi還元[25]の反応模式図(左)と得られたNiナノフィルムのSEM画像(右)。

4. おわりに
以上、我々が最近研究している、IL/O 界面を電気化学反応場として利用した卑金属の還元析出を概説した。現在は、より熱力学的に困難なMg析出(とても困難!)やミディアムエントロピー合金析出に展開している。他にも、IL/W界面[27,28]、IL/電極界面[29–35]、フルオラス溶媒/W界面(ILをフルオラス溶媒に溶解することにより電気化学が可能になった)[36–39]、IL/IL界面[40]、の電気化学研究も行っているが、本稿では紹介できなかった。前文に最近の論文や総説を引用したので、興味があれば参照してほしい。

謝辞
共同研究者の皆様、とくに実験を頑張ってくれた学生諸子に、お礼申し上げます。

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